デザインした製品をお客様に手に取っていただくまで、責任を持ちたい。 「伝えたいことが、ちゃんと伝わる」デザインを企画・提案

パンフレットやチラシを作りたいが、何から手を付けていいか分からない。言いたいことや伝えたいことはあるが、文章にするのは面倒で苦手という声に、松浦さんはこう答える。


「お客様が思っていることを目に見える形や言葉にするのが私の仕事。だから、お客様からの原稿の有無にかかわらず、私が聞き取りをして文章化し、デザインに反映します」

依頼先の思いを汲み取り、その背景や理由を知るためにも十分にヒアリングを行ったうえで、デザインだけでなくライティングも合わせて行い、制作物を完成させる。それが松浦さんのスタイルだ。
安く早く量産する制作物ではなく、企業や店舗、商品がブランドとして認知され、息長く愛され、購入につながるような、質の高いデザインを得意とする。


簡単なパンフレットなら、パソコンやプリンタを使えば、社内で安く作れると考える中小企業は多い。しかし、実際に社員に制作を任せると、時間や手間が思いのほかかかり、最終的に割高になってはいないだろうか。

「社内で本業以外の慣れない作業に時間と手間を使うより、デザイン、文章、印刷までひとまとめに対応し、質の高い確かな製品として納品する技量とノウハウを持つプロを活用してほしい」

と松浦さん。迷ったり悩んだり、行き詰る前に、まずは相談を、とも。
相談してもらえば、予算の範囲内で何をどのようにデザインし、どう展開していくかの道筋をつけ、販促や集客に貢献する制作物を提案。実務30年の経験と実績から、「こんなときはこうするのが最適」という引き出しを数多く持つのが松浦さんの強みだ。
例えば、新規にオープンする雑貨店へは、ロゴマークのデザインに始まり、それをオリジナル商品やショップカード、ウェブサイトにどのように展開していくか、トータルに関わり、ブランド構築を行った。自分以外に適切な対応先があれば、紹介することもできる。

デザイナーとしてのキャリアを裏付ける資格として、ブランドマネージャー認定協会の2級資格も取得。 「資格取得にまでは至らなかったけれど、仕事柄、興味関心があり、制作物に関する法律も通信教育で学んできたので、知的財産法や商標登録の手続きについてもアドバイスできます」 と頼もしい。

デザイン業に加え、今後は事務所を会場にした、ワークショップやスクールの企画にも力を入れていく。
松浦さんの事務所は、古民家の太い梁を移築再生し、漆喰の壁や広い土間、高い天井など、和のテイストにこだわった特長ある2階建ての建物。建築当初からイベント用に使う予定だった空きスペースを本格的に活用していく。

「子どもの頃から茶道や書、着物が好きで、長くたしなんできた経験を、同じ趣味や好みを持つ人たちと共有し、スキルアップしていく場を提供したい」

と松浦さん。祝儀袋や芳名録に書く自分の名前を美しく書く1日限定の書道レッスンや、趣味の刺繍をテーマにしたワークショップなど、松浦さん自身が企画して運営する。「広く浅くなんとなくより、テーマを絞って集中的に学び、自分が豊かになれるスクールやワークショップにしたい」と意欲的だ。